CHEVROLET CORVETTE C5-R ver.(Z51)
大排気量NAを自在に操りアメリカンレーサーを気取ってみる
米国を代表するスポーツカー、シボレーコルベットのC5型のZ51が登録された。
ゼネラルモーターが1954年にシボレーブランドでリリースしたコルベットは、C1から端を発し、2018年現在、C7まで進化を遂げ、フェラーリやランボルギーニと肩を並べるポテンシャルを有したスーパーカー的な立ち位置となっている。
また、モータースポーツの世界にも古くから参戦し、1958年にC1ベースのコルベットSSやスティングレイ・レーサーでの出走を皮切りに、翌年にはSCCAのプロトタイプカー選手権にエントリー、1960年にはナショナルチャンピオンを獲得している。
そのちょうど30年後の1998年、シボレーディビジョンはコルベットレーシングを立ち上げ、打倒ポルシェ911を目標にレース活動に復帰すると宣言。2000年にはC5コルベットベースのレーシングカー“C5-R”がル・マン24時間レースに参戦。FIA・GTレースのGTSクラスにて3位と4位を獲得、その後に行われたアメリカン・ルマン・シリーズ(AMLS)では第7戦についにクラス優勝を果たした。
翌2001年でも猛追が続き、デイトナ24時間レースでも総合優勝を達成。ル・マン24時間レースにおいても待望のクラス1-2フィニッシュを成し遂げ、AMLSのタイトルも獲得。2002年でも引き続きセブリング12時間レースやル・マン24時間レースでも1-2フィニッシュで上位を独占、その後のC6-Rへのモデルチェンジ後も、名だたるレースタイトルを総ナメにするほどの圧倒的な戦闘力で復活劇を遂げたことは記憶に新しい。
そのキーとなるマシン“C5-R”は、量産モデルのプラットホームやエンジンユニットなど主たるコンポーネンツをベースに、レーシングエクィップメントを装備するなどして仕上げられたものだが、パワーステアリングユニットやアーム類、オルタネーター、ウォーターポンプなど量産モデルのパーツも多数流用するなど、ベースとなったC5の量産モデルがいかに秀逸だったかを物語っている。
その多くの要因は、C4から大きく見直されたシャーシ性能だろう。
1997年に14年ぶりにフルモデルチェンジし、5世代目となったC5は、先代のC4から基本設計が一新され、セミモノコック構造から一体成型のフルモノコック構造への変更に伴う高剛性化をはじめ、空気抵抗低減のために直線的なフォルムから流線型のデザインに変更、ショートホイールベース&ワイドトレッド化による旋回性能のアップ、トランスアクスルレイアウトによる前後重量配分の均等化など、C4のネガティブな部分を徹底的に見直しつつ、リトラクタブル式のヘッドライトや楕円の4連テールランプ、ダブルウィッシュボーンにリーフスプリングを組み合わせた足回り等のコルベットらしい伝統的な要素は引き継ぎつつ、世界のトップレベルのスポーツカーを作ることを目標に掲げ、全面的にリファインしたのである。
その結果、それまでの直線番長的なイメージは、C5-Rによる華やかなレース戦歴で見事に払拭されたのである。
今回紹介するのは、大きく躍進したC5-Rをイメージしてモディファイされた個体となる。
ベースは2万キロ程度のミレニアムイエローのZ51を中古で手に入れ、ロールケージやコイルオーバー車高調、オーバーフェンダーなど、高剛性化や足回りの強化かから着手。その後、C6のZ06に搭載されているLS7の7リッターOHVドライサンプV8エンジンユニットに換装、さらにハイカムやバルブスプリングなどエンジン内部にも手を入れつつ、ミッションやデフまわりまでC6用に換装。エキマニからエンドまでエキゾースト系もフルチューン、もちろんクーリング対策も抜かりない。
そうして仕上がったC5-R仕様のZ51は、富士スピードウェイのフルコースを結構なタイムで1時間ほど周回しても全く問題ないという。
今回は多忙につき、やむなく売却の運びとなったが、本車両が威風堂々と走っている勇姿をぜひ拝ませていただきたい。
【外装】
REAL製のフルエアロとGTウイングで、嫌が応にも注目が集まるその出で立ちは、フェラーリやランボルギーニ以上に存在感を放っている。もちろん、大きく目立つようなキズやヘコミもなく、キレイな状態だ。
【内装】
高剛性化と軽量化が進んだ内装は、デフォルトのブラックレザーで覆われたグランドツアラー的な雰囲気は無く、フルバケットシートやロールケージなどのレーシングパーツに囲まれた空間は、使用感こそあるものの、レーシーな雰囲気は十分味わえる。エアコンも効く。
【総評】
C5-RをオマージュしたZ51は、ワイドボディ化やLS7エンジンへの換装などの大掛かりなチューンから、固定ヘッドライトユニットやリヤエンドのブラックアウト化などの細部の再現に至るまで、C5-Rにできるだけ近づくように1000万円以上を投じてチューンを進めてきた。静止状態でもかなりの威圧感だが、エンジンに火が入ると、その瞬間から周辺環境を一気にレーシーな雰囲気に変貌させてしまうような影響力の大きい個体だ。それでいて、低速域から高速域まで柔軟かつ快適にドライブできる。C5-Rのようなロー&ワイドなマッスルボディと大排気量NAから放たれる強烈なパワーをあなたの手中に収め、名だたるスポーツカー勢を圧倒してみてはいかがだろうか。
売約済み
年式 | 2001年式 |
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走行距離 | 不明(約30,000km) |
ミッション | 6MT |
車検 | 一時抹消状態('18.10.7更新) |
現在色 | ミレニアムイエロー |
元色 | ー |
排気量 | 6,997cc |
ハンドル位置 | 左 |
乗車定員 | 1名 |
車体寸法 | ー/ー/ー(mm) |
車両重量 | ーkg |
駆動方式 | FR |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
装備 | AC・PS・PW・ABS |
入手経路 | 国内正規ディーラー車 |
車両形式 | GF-CY25E |
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車体番号 | 77Y(下3ケタ) |
エンジン形式 | ー |
エンジン番号 | ー |
メーター交換 | あり |
エアバッグ | なし |
修復歴 | なし |
オーナー数 | 複数オーナー |
記録簿 | なし |
取扱説明書 | なし |
自動車税 | ー |
リサイクル券 | ー |
現所在地 | 神奈川県 |
保管方法 | 屋内 |
タイヤ | F:NANKANG ULTRA SPORT NS-ll(ころがし用) R:MAIRUN MR500(ころがし用) F:285/30R18 R:285/35ZR18 初走行:ー |
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ホイール | 純正 リム径 前:ーJ 後:ーJ オフセット 前:ー mm 後:ー mm PCD ー |
ブレ-キパッド | 不明 残厚 前:ー% 後:ー% |
ブレ-キロ-タ- | AP Racing製 |
ブレ-キキャリパ- | F:AP Racing製 6pod R:AP Racing製 4pod |
ダンパー | ADVANCE AUTO製 |
スプリング | ADVANCE AUTO製 バネレート:前:ーkg 後:ーkg 自由長:前:ーinch 後:ーinch |
スタビ | 純正 パイプ径 前:φーmm 後:φーmm |
クラッチ | EXEDY製 |
フライホイ-ル | C6 Z06純正 |
ミッション | C6 Z06純正 レシオ:ー |
ファイナルギア | C6 Z06純正 レシオ:ー |
LSD | C6 Z06純正 イニシャルトルク:ー |
エアクリ-ナ- | C6 Z06純正 |
エキマニ | 社外製ロングチューブヘッダー |
触媒 | R32 GT-R純正 |
サイレンサー | ワンオフ |
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プラグ | 不明 |
プラグコ-ド | C6 Z06純正 |
ラジエター | Ron Davis製 |
オイルクーラー | 社外製 |
マウント・ブッシュ | サス:純正 エンジン:純正 デフ:ワンオフ ミッション:純正 |
メンバ-・ロッド | 純正 |
ドライブシャフト | 純正 |
タワーバー | ー |
アンダーコート | ー |
ロ-ルケ-ジ | 6点式 |
ボディ補強 | ー |
シート | RECARO製 |
ハーネス | 純正 |
エアロ・カウル | REAL製 |
消火器 | あり 使用期限:ー 点検検査日:ー |
燃料タンク | 純正 使用期限:ー 容量:ー L |
その他 | GTウイング 固定式ヘッドライト ポリカネードリアガラス オーバーフェンダー 社外ボンネット モモステアリング クイックシフト レースパックメーター ステンレスブレーキホース ローテンプサーモスタッド エンジンオイルクーラー ミッションオイルクーラー デフオイルクーラー ハイボリュームオイルポンプ 燃料ポンプ バッテリー車内移設(オデッセイ) |
エンジン | LS-7 7000ccドライサンプユニット換装 LPE製 LS7用600HPカム FERRER製 Wバルブスプリング チタンリテーナー |
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補機類・ECU | 現車合わせECU |
競技歴 | 草レース数回あり |
コンディション | エンジン:良好 駆動系:良好 シャーシ:良好 電装系:良好 足回り:良好 その他:ー 直近の走行時期:ー 点検時期:ー |
スペアパーツ | エンジン:ー ミッション:ー シャーシ:ー 電装系:ー タイヤ:ー ホイール:ー その他:ー |
アピールポイント | ■2001年式 ■LS-7ドライサンプエンジン換装 ■ワイドボディ ■フルカスタム ■動態保存 |
気になるポイント | ■ |
■エクステリア
C5-Rをオマージュした1台
『事実上、初のフルモデルチェンジ』と言われたC5コルベットは、ドリキンこと土屋圭市氏も『C5コルベットなら、ドノーマルの状態で満足できる。アメ車史上最高』と高評価をしているほど、それまでの直線番長的なイメージが払拭されたモデルとなった。その契機となったのは、言わずもがな、ル・マンやデイトナ等の耐久レースで輝かしい成績を残したからこそ。そこで大活躍したC5-Rに近づけるべく、Z51ベースでフルカスタムされたのが本車両。よりロー&ワイドになったフォルムは、アメ車ならではの迫力を存分に感じることができる。
■エンジン・トランクルーム
■インテリア
以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。