Daimler Double Six
今世紀最後のハンドメイドカーを極上状態で嗜む。
英国王室御料車にも指定されている由緒正しき名車『ダブルシックス』の極上車が登録された。
イギリス最古参の自動車メーカー『デイムラー』社は1893年に創業し、1926年に初代ダブルシックスをリリース。その後、ジャガーに買収されてから1972年に“シリーズ1”が登場したが、これは1968年に発表されたジャガーXJ6のボディに、ストリート用にデチューンされたEタイプのV12エンジンを搭載したXJ12の兄弟車だった。
1973年にはアメリカ向けに改良した“シリーズ2”をリリース、そして1979年にピニンファリーナによって大幅にスタイリングがリファインされて登場したのが、今回紹介する個体で、現在も多くのファンを魅了し続けている“シリーズ3”だ。
“シリーズ3”は、高貴で流麗なスタイリングはそのままに、電気系統などのマイナートラブルや機能の改良を重ね、1992年まで長期に渡って生産された名車中の名車だ。
ル・マンで優勝するべく開発された幻のレーシングカー『XJ13』をデチューンしたエンジンユニットながらもEVカーのようにスーっと途切れることなく加速するトルクフルでスムージーなエンジンをはじめ、ロールスロイスやキャデラックにも採用されている堅牢で変速ショックも最小限のGM400型の3速オートマチックトランスミッション、フロントに「アンチ・ダイブ・ノーズ・ジオメントリー」システム、リヤには4本のサスペンションと「インボード・ブレーキ」によって、路面の凹凸を去なすようにダンピングする最上級の乗り心地を生み出す足回り、そしてコノリー社のレザーシートの最高峰となるオートラックスやウッドパネルもバールウォールナットがふんだんに採用された豪華絢爛なインテリアなど、本格的なハンドメイドカーとしては最後の名車といわれている。
そして今回紹介する個体は、ABS付きの最終モデル1991年式正規ディーラー車で、走行距離こそやや多めだが、ほぼワンオーナーで33ナンバーの超希少な極上車両だ。
しかも、フロントブレーキやラジエターのオーバーホールなど、弱いと言われている箇所は改修済みなので、しばらくは大きなトラブルで悩まされることは無いだろう。
そんな程度良好なダブルシックスを駆けて、喧騒な日常から脱するべく、周囲の空気感までもがゆったりと流れるような優雅で特別なひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。
■外装
ピニンファリーナによる流麗なスタイリングにウエストミンスターブルーの品の良いソリッドカラーが抜群にきまっている外装は、目立つような線キズやヘコミもなく、非常にキレイな仕上がりとなっている。
■内装
コノリー製のベージュのレザーシートと各所に配されたバールウォールナットパネルなどによって、品格高き様相の車内は、お約束のパネルのワレや、シートのシワなど、距離相応に入ってはいるのの、ひどく気になる状態でもなく、総じてキレイな状態だ。
■総評
ジャガーよりも格式高く、それでいて幻のレーシングエンジンのデチューン版が搭載されたダブルシックス。深めにアクセルを踏み込んだ時にそれとなく現すトルクフルな加速は、よく調教されたサラブレッドのように、スルスルとどこまでも伸びやかでゆとりある加速感をもたらす。もちろん、乗り心地も包容力のある落ち着いたもので、長距離でも疲れ知らず。大切な人をもてなすには、内外装のクォリティと相まって最高の移動手段だ。しかし、フラットライド過ぎず、コーナリングも適度なロールを伴いながら駆け抜けてゆく様は、ドライバーズカーであることもしっかり意識させてくれる。ロールスロイスのような品格と、レーシングジャガーのようなポテンシャルを秘めたダブルシックスは、現在では考えられない、最後のハンドメイドカーだからこそ成し得た仕様なのだろう。いつでも気軽にドライブというよりは、特別な日に、特別な場所へ、特別な人と特別な装いで、特別な気持ちでもって本車両を味わっていただきたい。
売約済み
年式 | 1991年式 |
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走行距離 | 80,000km |
ミッション | 3AT |
車検 | 平成30年6月 |
現在色 | ウエストミンスターブルー |
元色 | ー |
排気量 | 5353cc |
ハンドル位置 | 右 |
乗車定員 | 5名 |
車体寸法 | 4,960×1,770×1,375 (mm) |
車両重量 | 1910kg |
駆動方式 | FR |
使用燃料 | プレミアムガソリン |
装備 | AC・PS・PW・ETCなど |
入手経路 | 正規新車 |
車両形式 | E-DLW |
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車体番号 | 818(下三桁) |
エンジン形式 | 7P |
エンジン番号 | ー |
メーター交換 | なし |
エアバッグ | なし |
修復歴 | なし |
オーナー数 | 2オーナー |
記録簿 | あり |
取扱説明書 | あり |
自動車税 | 済み |
リサイクル券 | 預託済み |
現所在地 | 神奈川県 |
保管方法 | 屋内 |
タイヤ | BRIDGESTONE Plays PX-RV 前:215/70 R15 後:215/70 R15 初走行:ー |
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ホイール | 純正 リム径 前:6J×15 後:6J×15 インセット 前:ー 後:ー |
ブレ-キパッド | F:純正 R:純正 残厚 前:ー% 後:ー% |
ブレ-キロ-タ- | F:純正 R:純正 |
ブレ-キキャリパ- | F:純正 R:純正 |
ダンパー | 純正 |
スプリング | 純正 バネレート:前:ーkg 後:ーkg 自由長:前:ーinch 後:ーinch |
スタビ | 純正 パイプ径 前:ーmm 後:ーmm |
クラッチ | 純正 |
フライホイ-ル | 純正 |
ミッション | 純正 レシオ:ー |
ファイナルギア | 純正 レシオ:ー |
LSD | 純正 イニシャルトルク:ーkg |
エキマニ | 純正 |
触媒 | 純正 |
サイレンサー | 純正 |
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プラグ | 純正 |
プラグコ-ド | 純正 |
ラジエター | 純正 |
マウント・ブッシュ | サス:純正 エンジン:純正 デフ:純正 ミッション:純正 |
メンバ-・ロッド | 純正 |
ドライブシャフト | 純正 |
タワーバー | F:純正 R:ー |
アンダーコート | 純正 |
ロ-ルケ-ジ | ー |
フレーム修復歴 | なし |
ボディ補強 | ー |
シート | 純正 |
ハーネス | 純正 |
エアロ・カウル | 純正 |
消火器 | なし 使用期限:ー 点検検査日:ー |
燃料タンク | 純正 使用期限:ー 容量: 45L×2基 |
エンジン | 純正 |
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補機類・ECU | 純正 |
競技歴 | なし |
コンディション | エンジン:良好(ラジエター2018年4月OH済み) ミッション:良好 シャーシ:良好(タイヤ2016年7月交換・フロントパッド&ローター2016年7月交換・フロントブレーキキャリパー2016年7月OH済み) 電装系:良好(バッテリー2016年7月交換・キルスイッチ2016年7月設置) その他:良好 直近の走行時期:2018年4月 点検時期:2018年4月 その他仕様詳細:ー |
スペアパーツ | エンジン:ー ミッション:ー シャーシ:ー 電装系:ー タイヤ:ー ホイール:ー その他:ー |
アピールポイント | ■1991年式 ■シリーズ3最終型 ■33ナンバー ■程度極上 ■即走行可能 |
気になるポイント | ■なし |
■エクステリア
極上のDD6参上
ほぼワンオーナーで新車時から33ナンバーの極上ダブルシックス シリーズ3。既に新車登録から25年以上が経っており、しかもこの時代のイギリス車はあまり良いイメージを持たれないものだが、本車両は内外装共に比較的パリッとした仕上がりで、懸念される機関や冷却系、電気系統などの弱い部分もメンテナンスされ、本来のポテンシャルを十分発揮できるコンディションにある希少な個体だ。
■エンジン・トランクルーム
エンジンユニット
シルキー&トルクフルなパワーを発するエンジンユニットは、ル・マン参戦用に開発されたプロトタイプレーシングカー『XJ13』に搭載された5.0L V型12気筒 DOHCエンジンをストリート用にデチューンした5343ccの V型12気筒 SOHCバージョン。最高出力255ps/5000rpm、最大トルク39.7kgm/3000rpmを発する。強靭な3速オートマチックミッションと相まって、2トン弱の大柄なボディを電気自動車のようにスルスルと動かしてくれる。初代からアップデートを重ね、1987年以降のモデルで電気系統が改良されてトラブルが俄然減少し、さらに最終型である1991〜1992年モデルにのみABSが装備されている個体が最も好まれるという、まさに本車両がそれに合致したモデルであるが、ご覧の通りの密集状態を鑑みると、ラジエターもオーバーホールは施してあるものの、気候の良い日や特別な日に向けたドライブを心がけたい。
■インテリア
以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。