MORIS MINI VAN
小洒落た商用車で注目を浴びる1台
モーリス・ミニVANは、トラベラー用のロングシャーシに、ガラスのサイドウィンドウの代わりにスチールパネルをはめこみ、1960年にラインナップされた。サルーンタイプと同じフロントフェイスだが、後方に向かって全長で250mmも延長され、ミニマムなボディの割には大きな荷室を備えた商用車だ。
当時、リヤウィンドウがスチールパネルで覆われている事で商用車扱いとなり、購入税も控除されるという法律により、サルーンタイプより安価に入手できることを知った人々は、こぞってミニVANを購入。商用車ながらも若者に人気を博したという。
サルーンモデルは年々進化を遂げている一方で、VANはボディ同色のプレス抜き１枚もので仕上がっているシンプルなフロントグリルをはじめ、観音開きのリアドア、アウトドアヒンジ、スライド式のサイドウィンドウ、ワンメーターなど、初期モデルからほぼ変わらぬまま1982年に生産終了した。日本には正規輸入されなかったものの、そのベーシックな装備とリーズナブルな価格で累計50万台を越えるロングセラーモデルとなったのである。
今回紹介する個体は生産終了前の最終モデル。ブリティッシュグリーンを纏ったストレッチボディは、所々塗装の浮きやサビが散見されるものの、現行車両にはないシンプルでツルンとした装いになぜか目を奪われる。しかも、本来は無いはずの内張りやカーペットは赤いものが敷かれ、メーターもサルーン用を奢るなど、ミニフリークはもちろん、外装とのコントラストに思わずニヤけてしまう方は、きっとあなたとの相性は良いに違いない。
■外装
ブリティッシュグリーンの外装は年式相応の程度で、現代のクルマのようなカッチリした感じは無く、ほどよく塗装やサビの浮きがあったりパネルが多少反っていたりするが、そういったものもこの個体の味として受け入れたくなるほどシンプルなフォルムに目を惹かれる。
■内装
外装同様年式相応ではあるものの、ノーマルの簡素なVANの内装に比べ、内装やメーター回りの仕様をサルーン化しているので、少し得した気分になれる。
■総評
ヒストリックミニに乗りたいけど、ちょっと人とは違った個体に乗りたいという方や、実用性を重視しつつ、どことなくスポーティにも見えるフォルムに惚れた方、そもそもミニの強烈なファンという方など、どういうわけだか気になってしまう本車両。ぜひこのカタマリ感溢れるプロポーションが気になる方は、現状のクォリティを保つためにもぜひ早めの商談の機会を設けていただきたい。
売約済み
| 年式 | 不明（1980年式頃・初度登録1996年） |
|---|---|
| 走行距離 | 不明 |
| ミッション | 4MT |
| 車検 | 切れ（一時抹消状態） |
| 現在色 | ブリティッシュグリーン |
| 元色 | ー |
| 排気量 | 998cc |
| ﾊﾝﾄﾞﾙ位置 | 右 |
| 乗車定員 | 2名 |
| 車体寸法 | 3300／1440／1360(mm) |
| 車両重量 | 620kg |
| 駆動方式 | FF |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 装備 | ヒーター |
| 入手経路 | 中古平行 |
| 車両形式 | 不明 |
|---|---|
| 車体番号 | 142（下３ケタ） |
| ｴﾝｼﾞﾝ形式 | 99H |
| ｴﾝｼﾞﾝ番号 | ー |
| ﾒｰﾀｰ交換 | あり |
| エアバッグ | ー |
| 修復歴 | 不明 |
| オーナー数 | 複数オーナー |
| 記録簿 | 無し |
| 取扱説明書 | 無し |
| 自動車税 | ー |
| ﾘｻｲｸﾙ券 | ー |
| 現所在地 | 神奈川県 |
| 保管方法 | 屋内 |
| タイヤ | DUNLOP SP10 前：145/SR10 後：145/SR10 初走行：ー |
|---|---|
| ホイール | 純正 リム径 前：ーJ 後：ーJ オフセット 前：ー mm 後：ー mm PCD ー |
| ﾌﾞﾚ-ｷﾊﾟｯﾄﾞ | 純正 残厚 前：ー% 後：ー% |
| ﾌﾞﾚ-ｷﾛ-ﾀ- | 純正 |
| ﾌﾞﾚ-ｷｷｬﾘﾊﾟ- | F：純正（10インチディスクブレーキ） R：純正 |
| ダンパー | 純正 |
| スプリング | 純正 バネレート：前：ーkg 後：ーkg 自由長：前：ーinch 後：ーinch |
| スタビ | 純正 パイプ径 前：φーmm 後：φーmm |
| クラッチ | 純正 |
| ﾌﾗｲﾎｲ-ﾙ | 純正 |
| ミッション | 純正 レシオ：ー |
| ﾌｧｲﾅﾙｷﾞｱ | 純正 レシオ：ー |
| LSD | 純正 イニシャルトルク：ー |
| ｴｱｸﾘ-ﾅ- | 純正 |
| エキマニ | 純正 |
| 触媒 | 純正 |
| ｻｲﾚﾝｻｰ | 純正 |
|---|---|
| プラグ | 純正 |
| ﾌﾟﾗｸﾞｺ-ﾄﾞ | 純正 |
| ラジエター | 純正 |
| ｵｲﾙｸｰﾗｰ | 純正 |
| ﾏｳﾝﾄ・ﾌﾞｯｼｭ | サス：純正 エンジン：純正 デフ：純正 ミッション：純正 |
| ﾒﾝﾊﾞ-・ﾛｯﾄﾞ | 純正 |
| ﾄﾞﾗｲﾌﾞｼｬﾌﾄ | 純正 |
| タワーバー | ー |
| ｱﾝﾀﾞｰｺｰﾄ | ー |
| ﾛ-ﾙｹ-ｼﾞ | ー |
| ボディ補強 | ー |
| シート | 純正 |
| ハーネス | 純正 |
| ｴｱﾛ・ｶｳﾙ | 純正 |
| 消火器 | ー 使用期限：ー 点検検査日：ー |
| 燃料タンク | 純正 使用期限：ー 容量：ー L |
| その他 | ー |
| エンジン | 純正 |
|---|---|
| 補機類・ECU | 純正 |
| 競技歴 | なし |
| コンディション | エンジン：良好 駆動系：良好 シャーシ：良好 電装系：良好 足回り：良好 その他：ー 直近の走行時期：2014年 点検時期：2014年 |
| スペアパーツ | エンジン：ー ミッション：ー シャーシ：ー 電装系：ー タイヤ：ー ホイール：ー その他：ー |
| アピールポイント | ■内装サルーン仕様 ■NOx・PM適合 ■電動ファンスイッチ ■10インチディスクブレーキ ■一時抹消状態 |
| 気になるポイント | ■ヒーターコック要整備 ■部分的に発生しているサビ |
エクステリア
なぜか目を惹く商用車
レガシーツーリングワゴンやカングーなど、乗用のワゴン車人気が根強い中、ミニVANは商用車なのにも関わらず40年以上前から人気を博しているから不思議。このシンプルでカタマリ感あるフォルムに愛嬌を感じる。
斜め後ろ
リヤハッチの小窓やスチールパネルで埋まったリヤクォーターウインドウなど、むしろ後方からの眺めにVANらしいキャラクターを感じる。
フロントマスク
プレス抜きの1枚もの仕上げのシンプルなグリルが特徴のフロントマスク。
観音開き
大きな開口部で荷物の出し入れがしやすい観音開きのリヤドア。
サイドフォルム
顔はミニのまま、ドア以降のストレッチされたボディは、全長で250mm、ホイールベースで110mm長くなったことで、ミニの可愛さが引き立っているように思える。
フロントまわり
ワレやサビ浮きもないヘッドライトやメッキモール。
ボンネット
色褪せもなく充分な光沢を放っている。
フロントウィンドウ
目立つのような飛び石キズも見当たらないフロントウインドウ。
ルーフ
目立つような歪みや色褪せもないルーフ。
タイヤ＆ホイール
タイヤはダンロップのSP10で、サイズは全て145/SR10。この味気ないテッチンホイールとの組み合わせになぜか惹かれてしまう。
マフラー
純正ながらも勇ましい音色を奏でる。
下まわり
ガードがついた下まわりには、大きくヒットした跡や酷いオイル滲みは確認できなかった。
エンジン・トランクルーム
ボンネット裏
長い年月の経過を感じるボンネット裏。
エンジンユニット
エンジンは元々VAN用に搭載されていたものから、サルーン用の水冷直列4気筒998ccに換装。38ps／5,250rpm、7.28kgm／2,700rpmを発生する99H形式に換装したことで、NOx・PM適合車両となっている。
シリアルプレート
エンジンルーム左側に年代を感じるシリアルプレートが備わる。
荷室
観音開きのリヤドアを開けると現れる広大なラゲッジスペース。若干さび浮きはあるが、穴は空いていない。
インテリア
車内全景
商用車なので、実際はもっと簡素な造りなのだが、ワゴンぽい雰囲気を出すために、赤い内張りやカーペットを敷き詰め、メーターもサルーン用を奢るなどして、素っ気ない雰囲気に色を添えている。
ヒーター
唯一の快適装備としてヒーターが備わる。メーターパネル内の白いボタンは、後付けの電動ファンスイッチ。
ドア
ドアの内張りも赤でトリムされている。経年劣化により若干反っているがきちんと閉まる。
シート
サルーン用のシートカバーがかけられている。
天井
特に気になるような歪みや凹みもない天井。
ブリッピング
ミニらしい小気味良いサウンドを奏でるブリッピング動画をご確認いただきたい。
以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。