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ISUZU Bellett GT Racing ver.


PR91/年式不明/日本

日本初の『GT』の称号を持つ、いすゞスピリットの原点。

 
いすゞ・ベレットGTのレーシング仕様が登録された。

いすゞのエンブレムを見て、スポーツカーを想起する人はもう少ないかもしれない。今やそれほど希少な個体だ。

1963年に登場した『ベレット』は、当時まだ乗用車作りに挑戦を始めたばかりのいすゞが世界に通用する車を作ろうと開発されたモデル。
 
独立懸架の足まわり、モノコックボディ、そして繊細なハンドリング。“技術屋の理想”をそのまま形にしたような設計は、当時から異彩を放っていた。
 
そして翌年の1964年。1.6リッターのエンジンを積み、スポーツサスと4灯ライトで武装した『GT』が登場。どこよりも“走り”に真剣だったメーカーだったいすゞ。その証が、このベレットGTである。

当時の日本において『GT(グランツーリスモ)』の名を最初に名乗った、まさに国産スポーツカーの原点である。

派手さよりも誠実な作り。それがいすゞ流のスポーツカー哲学。控えめな見た目ながらもヒラリヒラリとコーナーを抜けるたびに、軽い操舵感で思わず笑みが溢れてしまう……。そんなところも“和製アルファロメオ”と評された所以であろう。

登場するや否や、レースの世界へ飛び込んだ通称“ベレG”は、スカイラインやフェアレディと肩を並べて、全日本ツーリングカー選手権や耐久レース、ラリーなどで実戦投入された。

排気量や馬力では劣るものの、軽さと安定性、耐久性で多くのクラス優勝を獲得。そしてこの時代に積み上げたノウハウが、後の『ベレットGTR(DOHC)』誕生へと導かれていく。

つまり、ベレットGTは“ベレットGTR前夜”を支えた、いすゞの走りの魂(スピリット)そのもの。小さなボディの中に、技術と情熱が凝縮されているのだ。

そして今回紹介する個体は、1969年式の初期型ベレットGTをベースに、いすゞのモータースポーツ黎明期を支えた貴重なレーシング仕様だ。

ボディカラーは、現代の『いすゞ・エルフ』に繋がる澄んだブルー。その青は、当時のいすゞが掲げた『機能美』の象徴でもある。
 
バンパーレス、オーバーフェンダ、ロールケージなど、それらは単なるレストアではなく、“実際に戦ったクルマ”であったことを物語っている。
 
エンジンは現オーナーによって、いすゞ・ジェミニの1.8Lツインカム(DOHC)を搭載。ミッションも5速ミッションを奢り、当時の4速仕様からのアップデートによって、高速走行時の伸びと扱いやすさを格段に向上させている。

また、燃料供給はインジェクションからソレックス製のキャブレターにコンバート。セッティングは非常に良好で、吹け上がりはスムーズかつ鋭く、しかも白煙や黒煙もなく、アイドリングも安定。旧車特有の気難しさもなく、至極扱いやすい。

足まわりには、当時のいすゞ純正オプションで最もサーキット寄りだった「ステージ3サスペンション」を装着。とはいえ、乗り味は意外にもマイルドで、街乗りでも跳ねるような硬さはない。

それでいて、サーキットではFRならではのリニアな挙動を見せ、テールを意のままに操ることもできる――そんなピュアなドライビングプレジャーを味わえる。

全体的に保存状態も良く、ボディに目立つサビも見当たらない本車両は、半世紀以上前の車とは思えないほどクリーンに保たれている。
 
もしヒストリックレーシングカーで“操ること”に価値を見いだす方なら、本車両はきっとあなたのガレージから頻繁に出動するようなメインカーとなるだろう。
 
 

車両本体売買価格:5,980,000円 → ASK

年式

不明(1969年式?)

走行距離

不明(おそらく1000km未満)

ミッション

5速MT

車検

現在色

エルフブルー

元色

排気量

1,800cc

ハンドル位置

乗車定員

2名

車体寸法

ー/ー/ー(mm)

車両重量

おそらく1000kg未満

駆動方式

FR

使用燃料

無鉛プレミアムガソリン

装備

入手経路

不明

車両形式

PR91

車体番号

626(下3ケタ)

エンジン形式

おそらくG180W

エンジン番号

メーター交換

あり

エアバッグ

なし

修復歴

あり

オーナー数

複数オーナー

記録簿

なし

取扱説明書

なし

自動車税

なし

リサイクル券

現所在地

長野県

保管方法

屋内


タイヤ

DUNLOP SP SPORT LM703

前:195/60R13 後:205/60R13

年式:2002〜2009年

ホイール

スピードスター

リム径 前:- J  後:- J

インセット 前:ーmm 後:ーmm

PCD ー

ブレ-キパッド

F:不明 R:不明

残厚 前:ー% 後:ー%

ブレ-キロ-タ-

F:不明 R:ー

ブレ-キキャリパ-

F:不明 R:不明 

ダンパー

F:いすゞスポーツステージ3 R:いすゞスポーツステージ3

スプリング

いすゞスポーツステージ3

バネレート:前:ーkg 後:ーkg

自由長:前:ーmm 後:ーmm

内径 前:φー 後:φー

スタビ

F:いすゞスポーツステージ3 R:いすゞスポーツステージ3

パイプ径 前:φーmm 後:φーmm

バネレート 前:ー 後:ー

クラッチ

ジェミニ用純正

フライホイ-ル

ジェミニ用純正

ミッション

ジェミニ用純正

レシオ:1st:ー 2nd:ー  3rd:ー  4th:ー  5th:ー

ファイナルギア

ジェミニ用純正

レシオ:ー

LSD

イニシャルトルク:ーkg

エアクリ-ナ-

純正

エキマニ

ジェミニ用純正

触媒

なし

サイレンサー

不明

プラグ

純正

プラグコ-ド

純正

ラジエター

不明

オイルクーラー

不明

マウント・ブッシュ

純正

純正

純正

純正

メンバ-・ロッド

純正

ドライブシャフト

純正

タワーバー

アンダーコート

なし

ロ-ルケ-ジ

不明

ボディ補強

純正

シート

ブリッド製

ハーネス

純正

エアロ・カウル

社外製

消火器

あり

使用期限:ー

点検検査日:ー

燃料タンク

ジムニー純正

使用期限:ー

容量:ーL

その他

 


エンジン

ジェミニ純正(おそらくG180W)

補機類・ECU

ウェーバー40DCOE×2

競技・イベント歴

1969〜1970年の間の耐久レースなどに出走

1980年TACSクラシックカーフェスティバル筑波ミーティング参加

2019年袖ヶ浦サーキット走行 など

コンディション

エンジン:良好

駆動系:良好

シャーシ:良好

電装系:良好

足回り:良好

その他:ー

直近の走行時期:2025年10月

点検時期:2025年10月

スペアパーツ

アピールポイント

■程度良好

■1800ccツインカムエンジン

■5速ミッション

■いすゞスポーツステージ3サスペンション

■ソレックスツインキャブ

■動態保存

気になるポイント

■ー

※写真を クリックすると拡大します。

■エクステリア

3台のうちの1台

当時のいすゞのワークスが製作したと云われているベレットのレーシングカー。全部で3台ほど造られたようで、1台はGTXベース、もう1台はGTRベース、そして本車両がGTベース。他の個体は、いすゞプラザやマニアの元で現存しているようで、本車両もいすゞの関連企業から数十年前に譲り受け、オーナー自身でレストアをして仕上げられたベレットマニアの大事なコレクションだ。

斜め後ろ

シンプルな小型軽量FR車ということもあり、コーナリングは抜群に楽しいようだが、フォルムや灯火類のデザイン等も含め、“和製アルファロメオ”と評されるほど、当時の国産車とは一線を画したカッコよさだ。

フロントマスク

丸目2灯にバンパーレス、そして別色に塗り替えられたフロントマスクは、まさにアルファジュリアスプリントGTAと瓜二つ。大型の前置きオイルークーラーと出幅の大きいオーバーフェンダーが当時のレースカーであることを物語っている。

リヤビュー

フロント同様、リヤもシンプルながらもテール周りまでしっかりデザインされている。当時のいすゞのデザインチームは、イタリアンデザインを研究し、欧州的プロポーションを取り入れていたようだ。

ボンネット

軽量なFRPボンネット。ヘッドライト側を軸に開けるタイプ。故にバルクヘッド側にボンネットピンがある。

フロントウィンドウ

大きく目立つようなキズやヒビ等は見当たらない。ちなみに、ハチマキにある“マロニエ”とは、当時のプライベーター系チームで知られた存在のようだ。

サイドフォルム

コンパクトながらも伸びやかで抑揚のあるサイドフォルム。ドアには塗装のムラが見られるが、これは当時のゼッケンが塗装だったために、消したり書いたりした跡だと思われる。

ルーフ

凹みや塗装の退けもないルーフ。若干曇っているが、ソリッド色なので、磨けばまたツヤ感は戻るだろう。

リヤまわり

比較的トランクスペースが多めにとられたリヤまわり。トランクリッドはFRP、サイドウィンドウはアクリル製で軽量に仕上げられている。右のCピラーに這った管は燃料タンクの内圧を逃すためのベンチレーションパイプ。万が一の転倒時にも漏れ出さないように高い位置に装着、さらにループさせて逆流を防いでいる。

マフラー

マフラーはレース用の触媒レス仕様。小型のサイレンサーが装着されているが、それでも抜けの良さそうな乾いたエキゾーストノートを轟かせる。

タイヤ&ホイール

タイヤはDUNLOP製で、フロントが195/60/R13、リヤが205/60/R13。ホイールはスピードスター(現SSR)製のディッシュ仕様。タイヤは年式的にかなり古いので、転がしタイヤ程度に考えたい。

ステージ3サスペンション

いすゞスポーツ製の“ステージ3”サスペンションを装備。レース用ということもあり、詳細は開示されていないが、高めのバネレート、高圧なショックアブソーバー、太めのスタビライザーがセットされており、アクセルで自在にコントロールしやすい仕様になっている。また、挙動も跳ねることはなく、落ち着いた乗り心地を実現している。

下まわり(フロント側)

特に大きく凹んだ箇所もなく、キレイなフロントの下まわり。太いスタビライザーが目につく。

下まわり(リヤ側)

マフラーと枚数増しされた横置きリーフスプリングが目につくリヤの下まわり。おびただしいオイル漏れやサビによる腐食もなく、50年前とは思えないほどクリーンな状態が保たれている。

■エンジン・トランクルーム

エンジンユニット

購入時にはエンジンレスの状態だったという本車両は、現オーナーによって、年代の近いジェミニに搭載された1800ccツインカムエンジンと5速ミッションに換装。おそらく、“いすゞ版4A-G”と云われたG180Wユニットと思われる。さらにインジェクターからウェーバー製のツインキャブレター仕様とし、リニアなレスポンスと保持しやすいパワーバンドを入手した。また、セッティングも決まっており、始動やアイドリング時も安定、旧車にありがちな白煙や黒煙を大量に噴くことも無く、非常に調子が良さそうだ。

エンジンフード裏

軽量なFRP製のエンジンフード。裏にはスポンサードされていたメーカーや、当時活躍していたワークスドライバーの浅岡重輝氏のサインが記されている。

トランク内

トランク内には、ジムニー製の燃料タンクが鎮座している。サイズや設置的にちょうど良かったようだ。

燃料ポンプ

燃料タンクの奥には、燃料ポンプが予備用も含め2機設置されている。

■インテリア

コクピット全景

鉄板剥き出しの整然と計器類が並んだコクピット。左から燃料計、電圧計、水温計、油圧計、回転計、速度計。半世紀以上前のもの故、やや動きの怪しい計器もあるようだ。レーシングカーのため、速度計の無いタイプだったが、現在は公道走行用のものにコンバート。当然エアコンやオーディオは無い。パーソナルの小径ステアリングにいすゞのホーンボタンが新鮮だ。

シート

シートは元々運転席しか無く、レース用のヘッドレストの無いフルバケットシートだったが、それを現在は助手席に付け、運転席には現在流通しているブリッド製のフルバケットタイプを装着している。ほつれや破れは無い。

運転席ドア

ドアは内張をアルミ板とし、ウィンドウもアクリルになっており軽量化されている。

後方視界

リヤスペースには、隙間なく這われた3点式のロールケージが備わる。

ABCペダル

純正と思われるペダル類。極端な歪みや派手な損傷は無い。

天井

垂れの無い天井。凹みや破れも無い。

リヤスペース

ドンガラのリヤスペースには、ロールケージの一部がボルト留めされているのみ。カーペットも除去され、レーシングカー然とした空間。

ブリッピング

キャブ化された“いすゞ版4A-G”のレスポンシブルなサウンドを確認いただきたい。


以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。