ISUZU Bellett GT Racing ver.
日本初の『GT』の称号を持つ、いすゞスピリットの原点。
いすゞ・ベレットGTのレーシング仕様が登録された。
いすゞのエンブレムを見て、スポーツカーを想起する人はもう少ないかもしれない。今やそれほど希少な個体だ。
1963年に登場した『ベレット』は、当時まだ乗用車作りに挑戦を始めたばかりのいすゞが世界に通用する車を作ろうと開発されたモデル。
独立懸架の足まわり、モノコックボディ、そして繊細なハンドリング。“技術屋の理想”をそのまま形にしたような設計は、当時から異彩を放っていた。
そして翌年の1964年。1.6リッターのエンジンを積み、スポーツサスと4灯ライトで武装した『GT』が登場。どこよりも“走り”に真剣だったメーカーだったいすゞ。その証が、このベレットGTである。
当時の日本において『GT(グランツーリスモ)』の名を最初に名乗った、まさに国産スポーツカーの原点である。
派手さよりも誠実な作り。それがいすゞ流のスポーツカー哲学。控えめな見た目ながらもヒラリヒラリとコーナーを抜けるたびに、軽い操舵感で思わず笑みが溢れてしまう……。そんなところも“和製アルファロメオ”と評された所以であろう。
登場するや否や、レースの世界へ飛び込んだ通称“ベレG”は、スカイラインやフェアレディと肩を並べて、全日本ツーリングカー選手権や耐久レース、ラリーなどで実戦投入された。
排気量や馬力では劣るものの、軽さと安定性、耐久性で多くのクラス優勝を獲得。そしてこの時代に積み上げたノウハウが、後の『ベレットGTR(DOHC)』誕生へと導かれていく。
つまり、ベレットGTは“ベレットGTR前夜”を支えた、いすゞの走りの魂(スピリット)そのもの。小さなボディの中に、技術と情熱が凝縮されているのだ。
そして今回紹介する個体は、1969年式の初期型ベレットGTをベースに、いすゞのモータースポーツ黎明期を支えた貴重なレーシング仕様だ。
ボディカラーは、現代の『いすゞ・エルフ』に繋がる澄んだブルー。その青は、当時のいすゞが掲げた『機能美』の象徴でもある。
バンパーレス、オーバーフェンダ、ロールケージなど、それらは単なるレストアではなく、“実際に戦ったクルマ”であったことを物語っている。
エンジンは現オーナーによって、いすゞ・ジェミニの1.8Lツインカム(DOHC)を搭載。ミッションも5速ミッションを奢り、当時の4速仕様からのアップデートによって、高速走行時の伸びと扱いやすさを格段に向上させている。
また、燃料供給はインジェクションからソレックス製のキャブレターにコンバート。セッティングは非常に良好で、吹け上がりはスムーズかつ鋭く、しかも白煙や黒煙もなく、アイドリングも安定。旧車特有の気難しさもなく、至極扱いやすい。
足まわりには、当時のいすゞ純正オプションで最もサーキット寄りだった「ステージ3サスペンション」を装着。とはいえ、乗り味は意外にもマイルドで、街乗りでも跳ねるような硬さはない。
それでいて、サーキットではFRならではのリニアな挙動を見せ、テールを意のままに操ることもできる――そんなピュアなドライビングプレジャーを味わえる。
全体的に保存状態も良く、ボディに目立つサビも見当たらない本車両は、半世紀以上前の車とは思えないほどクリーンに保たれている。
もしヒストリックレーシングカーで“操ること”に価値を見いだす方なら、本車両はきっとあなたのガレージから頻繁に出動するようなメインカーとなるだろう。
車両本体売買価格:5,980,000円 → ASK
| 年式 | 不明(1969年式?) |
|---|---|
| 走行距離 | 不明(おそらく1000km未満) |
| ミッション | 5速MT |
| 車検 | ー |
| 現在色 | エルフブルー |
| 元色 | ー |
| 排気量 | 1,800cc |
| ハンドル位置 | 右 |
| 乗車定員 | 2名 |
| 車体寸法 | ー/ー/ー(mm) |
| 車両重量 | おそらく1000kg未満 |
| 駆動方式 | FR |
| 使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
| 装備 | ー |
| 入手経路 | 不明 |
| 車両形式 | PR91 |
|---|---|
| 車体番号 | 626(下3ケタ) |
| エンジン形式 | おそらくG180W |
| エンジン番号 | ー |
| メーター交換 | あり |
| エアバッグ | なし |
| 修復歴 | あり |
| オーナー数 | 複数オーナー |
| 記録簿 | なし |
| 取扱説明書 | なし |
| 自動車税 | なし |
| リサイクル券 | ー |
| 現所在地 | 長野県 |
| 保管方法 | 屋内 |
| タイヤ | DUNLOP SP SPORT LM703 前:195/60R13 後:205/60R13 年式:2002〜2009年 |
|---|---|
| ホイール | スピードスター リム径 前:- J 後:- J インセット 前:ーmm 後:ーmm PCD ー |
| ブレ-キパッド | F:不明 R:不明 残厚 前:ー% 後:ー% |
| ブレ-キロ-タ- | F:不明 R:ー |
| ブレ-キキャリパ- | F:不明 R:不明 |
| ダンパー | F:いすゞスポーツステージ3 R:いすゞスポーツステージ3 |
| スプリング | いすゞスポーツステージ3 バネレート:前:ーkg 後:ーkg 自由長:前:ーmm 後:ーmm 内径 前:φー 後:φー |
| スタビ | F:いすゞスポーツステージ3 R:いすゞスポーツステージ3 パイプ径 前:φーmm 後:φーmm バネレート 前:ー 後:ー |
| クラッチ | ジェミニ用純正 |
| フライホイ-ル | ジェミニ用純正 |
| ミッション | ジェミニ用純正 レシオ:1st:ー 2nd:ー 3rd:ー 4th:ー 5th:ー |
| ファイナルギア | ジェミニ用純正 レシオ:ー |
| LSD | ー イニシャルトルク:ーkg |
| エアクリ-ナ- | 純正 |
| エキマニ | ジェミニ用純正 |
| 触媒 | なし |
| サイレンサー | 不明 |
|---|---|
| プラグ | 純正 |
| プラグコ-ド | 純正 |
| ラジエター | 不明 |
| オイルクーラー | 不明 |
| マウント・ブッシュ | 純正 純正 純正 純正 |
| メンバ-・ロッド | 純正 |
| ドライブシャフト | 純正 |
| タワーバー | ー |
| アンダーコート | なし |
| ロ-ルケ-ジ | 不明 |
| ボディ補強 | 純正 |
| シート | ブリッド製 |
| ハーネス | 純正 |
| エアロ・カウル | 社外製 |
| 消火器 | あり 使用期限:ー 点検検査日:ー |
| 燃料タンク | ジムニー純正 使用期限:ー 容量:ーL |
| その他 |
|
| エンジン | ジェミニ純正(おそらくG180W) |
|---|---|
| 補機類・ECU | ウェーバー40DCOE×2 |
| 競技・イベント歴 | 1969〜1970年の間の耐久レースなどに出走 1980年TACSクラシックカーフェスティバル筑波ミーティング参加 2019年袖ヶ浦サーキット走行 など |
| コンディション | エンジン:良好 駆動系:良好 シャーシ:良好 電装系:良好 足回り:良好 その他:ー 直近の走行時期:2025年10月 点検時期:2025年10月 |
| スペアパーツ | ー |
| アピールポイント | ■程度良好 ■1800ccツインカムエンジン ■5速ミッション ■いすゞスポーツステージ3サスペンション ■ソレックスツインキャブ ■動態保存 |
| 気になるポイント | ■ー |
■エクステリア
■エンジン・トランクルーム
エンジンユニット
購入時にはエンジンレスの状態だったという本車両は、現オーナーによって、年代の近いジェミニに搭載された1800ccツインカムエンジンと5速ミッションに換装。おそらく、“いすゞ版4A-G”と云われたG180Wユニットと思われる。さらにインジェクターからウェーバー製のツインキャブレター仕様とし、リニアなレスポンスと保持しやすいパワーバンドを入手した。また、セッティングも決まっており、始動やアイドリング時も安定、旧車にありがちな白煙や黒煙を大量に噴くことも無く、非常に調子が良さそうだ。
■インテリア
以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。