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Ferrari 550 Barchetta Pininfarina


F550B/2002年式/イタリア

V12の雄叫びを珠玉のオープンエアで愉しむ

希少な現代版「デイトナスパイダー」が登録された。フェラーリ550バルケッタ・ピニンファリーナである。

 
V12搭載のオープンモデルといえば、559台が生産された575スーパーアメリカや、80台生産の599SAアペルタなど、わずかな台数が生産されるスペシャルモデルとして、コレクターズアイテム化している。
 
その中の1台であるフェラーリ550バルケッタ・ピニンファリーナは、2000年のパリサロンでデビューし、長年フェラーリをデザインしてきたピニンファリーナ創業70周年を記念して誕生した世界限定448台のオープンモデルとなる。
 
1996年よりラインナップされたフラッグシップの550マラネロをベースに、ルーフを取り除いて2シーター化。それに伴う剛性アップや横転時の安全性を考慮し、フロントスクリーン上部のフレームとAピラー内部に高強度の鋼管を採用することで若干の重量増にはなったものの、0-400mは12.5秒、最高速度は300km/hという充分過ぎる運動性能を誇る。
 
一方、ピニンファリーナによって手がけられたスタイリングは、550マラネロよりもフロントスクリーンを100mmカット、さらにピラーの上部3分の1をブラックアウト化することで、よりワイド&ローを強調させたスタイリングとなっている。
 
また、リヤデッキのフラット化やその後方のフェアリングも、550マラネロとは一線を画したオープンモデルらしい魅力的なプロポーションとなっている。
 
当時、日本に割り当てられた正規台数はわずか24台。そのうちの1台となるのが今回紹介する個体となる。
 
ジュエリーのように目映いジアッラのボディカラーとシックな装いのモスグリーンのインテリアというスポーティながらも上品な組み合わせの本車両は、わずか8000kmという走行距離が物語っているように、既にリリースから13年の月日が経とうとしているのにも関わらず、全く色褪せたような雰囲気はなく、むしろ新車の香りすら漂う極上のクォリティだ。
 
もちろん、メンテナンスは専門のショップで行い、月に何度かはエンジンを始動させて常にベストコンディションをキープさせている。そして近日中に予定されている継続車検でタイミングベルトやウォーターポンプなどの消耗品も新品交換し、安心してドライブを楽しめる状態にしてお渡しするとのこと。
 
550マラネロの250万円アップの2640万円で当時リリースされた550バルケッタ・ピニンファリーナ。V12のFRオープンフェラーリは、スーパーカーブーム時代に一世を風靡した365GTC/4、通称“デイトナスパイダー”以来となるマニア垂涎のモデルだ。それが現オーナーの協力により、かなり現実的な価格となって売却の運びとなった。
 
憧れのフェラーリ、しかも世界限定車で伝統のバルケッタスタイルがお求め易い価格になっているとなれば、フェラーリファンならずとも、決して見過ごす事のできない存在に違いない。
 

■外装

屋内ガレージで専用カバーをかけ、きちんと保管されていた個体なだけに、外装の色つやは全く問題はなく、飛び石やスクラッチキズすらほとんど見当たらない。緊急用のソフトトップも使用するシチュエーションがほぼ無かったようで、全体的に新車時の状態に限りなく近い状態でキープされている。

■内装

ロリカというスウェード調の新素材で覆われたシックなモスグリーンの内装は、コノリーレザーのバケットシートに、カーボンのパネル類、そしてセンターコンソールにはシリアルナンバーとセルジオ・ピニンファリーナのサイン入りプレートが配され、限定車ならではの特別感が漂う。もちろん、使用感もあまりなく、内装のヤツレやホコリっぽさは微塵も感じない。

■総評

フェラーリ創世記からの伝統ある呼称“バルケッタ”を冠する特別なフェラーリが550バルケッタ・ピニンファリーナ。その出で立ちはオープン専用モデルらしく、ピニンファリーナによる研ぎ澄まされたデザインによって、クラシカルな雰囲気も併せ持った現代版「デイトナスパイダー」とも言える傑作。その艶かしく高貴なパッケージとは裏腹に、ひとたびアクセルを煽れば怒濤のトルクが溢れ出し、甘美な雄叫びを上げるV12エンジンサウンドと共にレーシーな表情を見せてくれる。それがオープンゆえにダイレクトに五感を刺激されるのだからたまらない。しかも程度極上なのにF355や360モデナなどのV8フェラーリと価格的に大差ないとなれば、V12フェラーリの世界限定モデルでも遠い夢物語ではないという事に気づくはず。悩ましい日々はそう長くは続かないだろう。
 

売約済み

年式

2002年式

走行距離

8500km

ミッション

6MT

車検

H26.7月

現在色

ジアッラ

元色

排気量

5474cc

ハンドル位置

乗車定員

2名

車体寸法

4550/1935/1258(mm)

車両重量

1800kg

駆動方式

FR

使用燃料

無鉛プレミアムガソリン

装備

フル装備

入手経路

国内正規

車両形式

GF-F550B

車体番号

356(下3ケタ)

エンジン形式

F133

エンジン番号

メーター交換

なし

エアバッグ

あり

修復歴

なし

オーナー数

複数オーナー

記録簿

あり

取扱説明書

あり

自動車税

納付済み

リサイクル券

預託済み

現所在地

埼玉県

保管方法

屋内


タイヤ

PIRELLI PZERO ROSSO

前:255/35ZR19 後:355/25ZR19

初走行:ー

ホイール

DEレーシング

リム径 前:ーJ  後:ーJ

オフセット 前:ー mm 後:ー mm

PCD ー

ブレ-キパッド

純正

残厚 前:ー% 後:ー%

ブレ-キロ-タ-

純正

ブレ-キキャリパ-

F:純正(brembo) R:純正(brembo)

ダンパー

純正

スプリング

純正

バネレート:前:ーkg 後:ーkg

自由長:前:ーinch 後:ーinch

スタビ

純正

パイプ径 前:φーmm 後:φーmm

クラッチ

純正

フライホイ-ル

純正

ミッション

純正

レシオ:ー

ファイナルギア

純正

レシオ:ー

LSD

純正

イニシャルトルク:

エアクリ-ナ-

純正

エキマニ

純正

触媒

純正

サイレンサー

MSレーシング製 特注70φステンレス

プラグ

純正

プラグコ-ド

純正

ラジエター

純正

オイルクーラー

純正

マウント・ブッシュ

サス:純正

エンジン:純正

デフ:純正

ミッション:純正

メンバ-・ロッド

純正

ドライブシャフト

純正

タワーバー

アンダーコート

ロ-ルケ-ジ

ボディ補強

シート

純正

ハーネス

純正

エアロ・カウル

純正

消火器

使用期限:ー

点検検査日:ー

燃料タンク

純正

使用期限:ー

容量:ー L

その他

ヘッドライトユニット:575Mマラネロ純正HIDシステム


エンジン

純正

補機類・ECU

純正

競技歴

なし

コンディション

エンジン:良好

駆動系:良好

シャーシ:良好

電装系:良好

足回り:良好

その他:ー

直近の走行時期:2014年6月

点検時期:2014年

スペアパーツ

エンジン:ー

ミッション:ー

シャーシ:ー

電装系:ー

タイヤ:純正サイズ1セット

ホイール:純正1セット

その他:純正エンドマフラー・純正ボディカバー

アピールポイント

■程度極上

■低走行8500km

378/448

メンテナンス済み

■即走行可能

気になるポイント

■なし

※写真を クリックすると拡大します。

エクステリア

世界限定448台のうちの1台

2001年よりマラネロで生産された本車両は、世界限定448台、日本国内には24台を割り当てられた。当時の販売価格は、フラッグシップモデルであった550マラネロの250万円増しの2640万円ながらも即完売だったという。既に10年以上の歳月が経った今、かなりのお値打ち価格とはなったものの、走行距離はわずか8000km台、内外装も極上の状態は今でも保たれている。

斜め後ろ

550マラネロをベースにピニンファリーナがオープンモデルをデザインすることで、ベルリネッタモデルとは全く異なる雰囲気を醸し出している。内装のレザーと同色でトリムされたロールバーや後方のフェアリング部分も、バルケッタらしいポイントだ。

フロントマスク

550マラネロよりもウィンドウスクリーンを10cm低め、Aピラーの上1/3をブラックアウトしていることで、よりロー&ワイドに見えるフロントマスク。

リヤビュー

テールゲート付近が360モデナにも似ているカタマリ感のあるリヤビュー。

サイドフォルム

ロングノーズ&ショートデッキのフォルムはフロントV12搭載のFRクーペたる姿。どことなくクラシカルな雰囲気もありつつ、モダンな様相も併せ持ったフォルムは奇才ピニンファリーナならでは。

ヘッドライト

本来はハロゲンが搭載されているヘッドライトユニットは、575MマラネロのHIDユニットに換装。凛々しい顔つきとなっている。

ボンネット

5474cc V12エンジンが収まる広大なボンネット。直射日光や廃熱により非常に高温に晒されるパーツだが、色褪せや歪みもなく充分な光沢を保っている。

フロントウィンドウ

飛び石キズらしいものも見当たらないキレイなフロントウインドウ。オープン化に伴う剛性低下を補いつつ横転時の安全性を考え、フロントスクリーン上部のフレームとAピラー内部に高強度の鋼管が埋め込んである。550バルケッタのオリジナル部分のひとつだ。

リヤデッキ

バルケッタらしいフラット化されたリアデッキ。手前の吸気口の先にはオイルクーラーがマウントされている。逆側にはアルミ製の給油口が備わる。

タイヤ&ホイール

タイヤはピレリのPZERO ROSSOで、サイズはフロントが255/35ZR19、リヤはなんと355/25ZR19!! あまりの太さにバランスが取りにくいらしく、100km/h〜120km/h巡航時にバイブレーションが若干出る。また、リヤタイヤについては同サイズの生産が終了してしまったようなので、ワンサイズ細いタイヤを引っ張って履くしかないようだが、山はまだ充分残っているので暫くは心配無さそうだ。ホイールはDEレーシングの特注サイズ。もちろん目立つようなガリキズは無い。ちなみに、2ピースの純正アロイホイール&タイヤも付属する。ゴールドのキャリパーはメーカーオプション。

マフラー

マフラーのエンド部分はMSレーシング製70φのワンオフエキゾーストに換装。V12フェラーリらしい厚みのある甘美な音色を奏でる。

下まわり

アンダーパネルで覆われた下まわりは特に大きなヘコミやワレなどは確認できなかった。

エンジン・トランクルーム

ボンネット裏

かなりの高熱に晒されるボンネット裏だが、オイル滲みひとつなく非常にクリーンな状態。

エンジンユニット

エンジンは550マラネロと同スペックとなる、水冷V型12気筒5,474cc DOHCエンジンをフロントのバルクヘッド側に搭載。485ps/7,000rpm、58kgfm/5,000rpmを発生する。吸排気システムはF1の取り回しを採用し、容量と燃焼効率の最適化が図られ、全域において溢れ出るようなトルク感みなぎるドライビングを約束してくれる。3,000rpmからの加速は圧巻の一言。

トランクルーム

トランク内にも足が長めのカーペットで敷き詰められており、容量としてはこの手のスポーツカーとしては充分。車検証やオーナーズマニュアルなどの書類の他、F50と同じタイプのエマージェンシー用のソフトトップとそのカバーが備わる。使用感はない。

お決まりのセット品

トランクのフロアをめくると、お決まりのスケドーニのバッグに入った工具セットとパンク修理剤、駐車板が備わる。こちらも未使用品のようだ。

インテリア

車内全景

モスグリーンのコノリーレザーとスウェード調のロリカで覆われた車内。センターコンソールやメーターパネルはカーボン製になっていたりと、バルケッタモデルに相応しくスポーティでゴージャスな空間だ。

メーターまわり

メーターパネルもカーボン製になっており、フルスケールのメーターや8,000rpmから始まるタコメーターと相まって、非常にレーシーな部分。そしてひとたび走り出せば、この目盛が伊達ではないことを思い知らされる。オドメーターの8000km台にも驚かされる。

3連メーター

ロリカで覆われたセンターコンソールの上部に備わる3連メーター。左から油温計・燃料計・時計。もちろん、全て機能している。その下に見えるエアコンの吹き出し口のリングだが、輸入車でよくあるベタつきが若干出ているが気にする程でもないレベル。

センターコンソール

カーボンパネルとコノリーレザーで構成されたセンターパネル。フェラーリではよく見る横並びのトグル風のスイッチ類に6速+リバースのゲートがきられたソリッドタッチのシフトまわり、そして448台中の378台目に製造された証となるシリアルナンバーとセルジオ・ピニンファリーナのサインが刻印されたプレートが配されている。

ドア

内張りもコノリーレザーでトリムされている。ドア落ちもなく、ゆっくり閉めてもカチャリと閉まる。

シート

カーボンシェルのバケットシートもコノリーレザーで覆われている。目立つようなシワや色褪せはない。

ロールバー

万が一の横転時にも乗員を保護するのはもちろん、高剛性化にも貢献しているコノリーレザーで覆われたロールバー。

カーボンシェル裏

カーボンシェルで形成されたバケットシートの背後にはわずかな収納スペースが備わる。

ノーマルマフラー

ステンレス製の純正マフラーも付属する。

ブリッピング&ドライビング

V12エンジンから放たれる切れ味鋭いフェラーリミュージックを確認いただきたい。

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以上の掲載内容は、弊社が編集・制作したものです。ナンバープレートや車体番号など、個人を特定できるような被写体や情報は意図的に伏せてあります。また、整備履歴、修復歴などに関しては、弊社で裏付けを取ったものではありません。また、本サイトに記されてる走行距離は、成約時には多少伸びております。あらかじめご了承ください。